スポーツムービー&インタビュー Vol.03

姉妹で世界の舞台に立ちたい!卓球 石川佳純・梨良 が目指す未来

石川佳純・梨良。これからも続く、姉妹のラリー。

totoの助成によって支えられているJOCエリートアカデミー。ここでは、全国から将来有望なジュニア選手が集まり、世界に通用するトップアスリートを目指して、専用の練習場・一流のコーチのもとで競技力や知的能力、生活力を磨いています。既に世界で活躍する姉・石川佳純選手の背中を追いかける、石川梨良選手もそのひとり。ひたむきな努力を続けます。

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姉と肩を並べるために、まず、同世代で一番になる!

姉と肩を並べるために、まず、同世代で一番になる!

梨良:山口の実家には練習場があり、家族みんなが卓球をしています。私も気づいたらラケットを握っていて、7歳で本格的に競技を始めました。姉のように私もオリンピックを目指したいと思い、「強くなるにはこの環境しかない!」と、自分からJOCエリートアカデミー(以下アカデミー)を志望し、2010年に第3期生として入校しました。

平日は登校前に朝のトレーニング、放課後は21時くらいまで練習、その後夕食を食べて宿題などをして23時消灯という生活をアカデミーで送っています。環境がとても整っていますし、姉を始めとするトップ選手と同じ場所で練習することは刺激になり、常に上を意識して卓球に取り組めます。「アカデミー生」というプレッシャーはほとんどありませんが、同世代の選手たちには負けたくないです。同世代に勝たないと上の世代の選手たちにも勝つことができませんから、まず同世代で一番になりたいですね。

アカデミーの生活では、競技以外にもアスリートに必要なことがいろいろと学べます。食事は栄養士さんがメニューを考えてくれるので、次の日に疲れが残らないし、体力がついてきました。海外遠征では、アカデミーで英会話を習っているおかげで、試合相手や審判とのコミュニケーションが少しずつ取れるようになってきました。

アカデミーで成長を実感する日々

アカデミーで成長を実感する日々

梨良:2020年の東京五輪が決まって、本当にうれしかったです。オリンピックに出ることが目標ですが、まずは一つずつ課題を克服し、身近な目標を達成していこうと思います。それを繰り返していくことで、目標が高くなり、最終的にはオリンピックでメダルを取ることにつながると考えています。

2014年度でアカデミー6年目になりますが、日々強くなっていることを実感しています。中学生まではラリー型で、相手より先にミスをしないというスタイルでした。でも、それでは試合に勝つのは難しいと思い、今は自分から攻撃して、相手のミスを誘うプレーを心がけています。

卓球という競技は、すぐ目の前に相手がいるので、技術はもちろん、精神的な部分が大きく、逆転したりされたり、という試合展開が多いのが面白いところです。自分から仕掛ける積極的なプレーで、どんどん強くなっていきたいです。

たくさんの方の応援や支援をいただきながら、恵まれた環境で練習し、海外遠征に出られるのは、すごくありがたいし、感謝しています。大きな目標を掲げ、そして少しでも結果を出し、皆さんに良い報告ができればと思っています。

お互いのがんばりが励みに

お互いのがんばりが励みに

佳純:梨良とは2012年の日本リーグ以来、1年半ぶりの対戦でした。3ゲーム目を取られてしまって、うれしい気持ちと悔しい気持ちと半分半分ですね。良いラリーも何回か続いたし、最後の連続攻撃や、サーブを持っているときの3球目攻撃もすごく良くなっています。梨良はバックハンドがもともと上手なので、いろんなコースに振っていくように意識しました。

梨良:久しぶりに姉と対戦をして、今の自分の力を試すことができました。1ゲーム取れたのでうれしかった!自分で良いなと思うボールもありましたが、全体を通してラリーではまだまだついていけないことが多かったですね。もっと積極的に攻めたり、ラリーの精度を上げたりしていきたいと思いました。

佳純:昔から梨良は元気がありましたが、いつの間にか大きくなって、身長は抜かれてしまいましたね(笑)。アカデミーで主将になるなど、信じられないくらいしっかりしてきました。中学1年から寮生活を始めて、真面目にがんばっているし、技術もメンタル面もすごく成長しています。ナショナルトレーニングセンターで、梨良の姿を見るたびにそう思います。

梨良:小さい頃はケンカばっかりしていましたが、さすがに今はほとんどしなくなり、仲良くなりましたね。2人とも大人になったと思います! 姉がロンドン五輪で銀メダルを取ったときは嬉しかったですし、感動しました。姉は同じ左利きで、目標とする選手です。細かいことや試合の全体的なことなど、いろいろなアドバイスを受けています。

佳純:梨良と私は互いに良いところが違うので、私にとってはアドバイスしているというより、仲良く話し合っているという感じです。以前より一緒にいる時間が増えたので、卓球以外のこともたくさん話すようになりました。

東京五輪に姉妹揃って出場したい

東京五輪に姉妹揃って出場したい

梨良:姉を真似たいところや、学ぶことはたくさんあります。少しでも追いつけるようにがんばりたいです。そして私も将来的には姉と同じ舞台に立って、世界と戦っていけたらと思います。

佳純:そうですね、2020年の東京五輪は大きな目標ですし、姉妹で出場できたらうれしいです! その前に、2014年4月末から日本で世界選手権が開催されますし、2016年のリオデジャネイロ五輪もありますから、まずそこで結果を残して、東京五輪までつなげていきたいです。

梨良:私も東京五輪に姉妹そろって出場するのが目標です! 姉が引退するまでには、一度は試合で姉に勝ってみたいですね。

佳純:これまでも、これからもずっと同じ卓球という競技で、家族ががんばっているのはとても励みになります。だから、梨良が活躍するのはすごくうれしいですが、妹には負けませんよ!(笑)

佳純&梨良:これからも2人でがんばっていきます! 応援よろしくお願いします。

アカデミーは、自分の時代にはなかったすばらしい環境

アカデミーは、自分の時代にはなかったすばらしい環境

佳純:私は卓球に専念するために中学への進学と同時に実家を離れました。私と同じように、妹の梨良が中学1年からアカデミーに入ると聞いたときは、うれしかったですね。アカデミーは、トップ選手と一緒に練習したり、中学生で何度も海外遠征を経験できたりと、5歳上の私の時代には考えられないようなすばらしい環境です。

私が山口の実家にいた頃は、まだ梨良は小さくて、本格的には卓球を始めていませんでした。アカデミーの厳しい練習環境の中でどんどん成長している姿を見ると、本当に大きくなったなと思います。梨良も含めてアカデミー生は強くなっていますね。totoをはじめ、さまざまな支援や応援を自分たちのパワーに変えて、さらに強くなって欲しいです。

世界で戦うには、ボールを打つ技術だけではなく、フィジカル面が重要です。2014年1月の全日本選手権で優勝し、2月に世界ランキング4位の選手に勝てたのは、トレーニングを重視した結果です。まずは体力やフィジカル面で、強豪選手に対抗できることを目指し、その上で技術も磨いていきたいと考えています。

2014年4月末からは世界選手権がありますし、2016年のリオデジャネイロ五輪の個人戦に出場できるかどうかが決まるまでに、それほど時間はありません。ロンドン五輪では団体で銀メダルが取れてとてもうれしかったですが、個人戦では4位と、あと一歩のところで悔しい思いをしました。リオデジャネイロ五輪では、個人と団体、どちらでもメダルを取りたいですね。

2020年の東京五輪は卓球人生の集大成

2020年の東京五輪は卓球人生の集大成

佳純:卓球というスポーツはやればやるほど奥が深いです。相手との駆け引きや、どうボールに回転や変化を付けたりするかなど、頭を働かせながら体を動かすスポーツだなと感じています。小学1年から卓球をやってきて、今でもプレーしていて楽しいですし、私の一部と言える、とても大切な存在になっています。こうやって私が卓球に全力を注ぐことができるのも、多くの支援や声援のおかげです。すごく感謝しています。

負けたり、落ち込んだりしても、卓球ファンの方やスポーツファンの方などに声をかけていただくと、もう一回がんばろう、次は自分が勝っているところを見てもらおう、と思えます。もっと強くなって、皆さんにオリンピックでの金メダルを期待してもらえるような選手になりたいです。

2020年東京五輪の時、私は27歳です。卓球人生の集大成として出場できるオリンピックだと思っていますし、姉妹で出場することを大きな目標にしています。それまでに出場する大会を一つずつ全力で戦って、最高の状態で東京五輪を迎えられるように成長していきたいと考えています。

(2014年2月 味の素ナショナルトレーニングセンターにて)

石川 佳純 いしかわ かすみ
石川 佳純 いしかわ かすみ

1993年2月23日生まれ、山口県出身、全農所属
2011年・2014年 全日本選手権 女子シングルス優勝
2012年ロンドンオリンピック シングルス4位、団体銀メダル

石川 梨良 いしかわ りら
石川 梨良 いしかわ りら

1997年6月14生まれ、山口県出身、JOCエリートアカデミー所属
2010年 JOCエリートアカデミーに第3期生として入校。2013年4月から主将を務める。
2013年 日本卓球リーグ・女子2部 優秀選手賞受賞

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